日記 2005年11月
2005年11月26日
本当によく走ってくれたものです
カネヒキリが、大接戦をモノにしてくれました。3歳でジャパンカップダートを勝つという大殊勲です。
いい形で運べていたのは確かですが、直線は何度もダメなのかと諦めかけたほどで、ゴールしたときも2着と思っていました。あとでスロービデオで確認して、改めてこの馬の根性をほめたくなりました。本当によく走ってくれたものです。
狙っていたわけではありませんが、これが今年の200勝め。いい気持ちです。
2005年11月23日
一発狙っていきます
今日は栗東トレセンでカネヒキリなどの追い切りに騎乗しました。カネヒキリは、角居流の地味な追い切りでしたが、手綱から伝わってくる感触はバッチリでした。かなり良くなっている感じがするので、一発狙っていきます。
そのあと、坂路で森厩舎の新馬に乗ったのですが、そこでハプニングがありました。ゴールしたあと併走していたノボトゥルーのアブミとボクのアブミが軽く接触してしまい、なんとボクの左足がアブミから外れてしまったのです。瞬間、馬の横っ腹にしがみつくような恰好になってしまい、なんとも表現しようのないアクロバティックな姿勢を余儀なくされたのです。ゴール後でスピードも緩みかけていたことから、落ちてしまおうかとも思ったのですが、そこはジョッキーの意地でどうにか踏ん張りきりました。最後は左足から下りるように着地し、手綱も離さなかったことから、何事もなかったように馬を止めることができたのです。いばれた出来事ではありませんが、よくあんなことができたなあと、しばらくしてから興奮してきました。なによりも、人馬が無事だったことが幸いでした。
今週はジャパンカップ・ウィーク。今晩から外国人ジョッキーが続々とやってきます。少なくとも2日間は、酒が抜けない日々になると覚悟しています。
2005年11月16日
まさかの事態に…
マイルCSの共同記者会見。まさかアドマイヤマックスでお呼びがかかるとも思っていなかったのですが、乞われるままに調教スタンド3階の会場まで上がりました。ところが、聴いてくれる記者の方の数が極端に少なく、しかもボク自身が追い切りにも乗っていなかったものですから、なんとなくノリが悪いやり取りになってしまいました。やっぱり、勝ち負けという気持ちがわき上がってこないときは、出るものではありませんね。
先週のエリザベス女王杯は、思い出してもしかめっ面になってしまう不完全燃焼。動くに動けない場所に入ってしまったボクも悪いのですが、あんな競馬は二度と御免ですね。
今週のマイルCSは相手が強い気がするのでどうかわかりませんが、せっかくのG1ウィークですから、他のレースでも盛り上がっていきたいと思います。
2005年11月09日
素晴らしくいいエアメサイア
エリザベス女王杯に出走する、エアメサイアの追い切りに騎乗しました。坂路で非常にスムーズな動きをしてくれましたし、時計的にも上々。手綱を通した感触も、前走と変わらない感じ。つまり、素晴らしくいいということです。夏を越して、これほどよくなった3歳牝馬も珍しいでしょう。古馬相手のここでも、五分に戦えるのではないかと期待しています。ボクとしても、このレースは5連覇がかかっています。その記録自体にこだわる気持ちはないのですが、勝てば来年は6連覇という目標ができるわけで、こうしたものは大事にしていきたいのです。もちろん、みんなが勝ちたいと思っているのが競馬ですから、なかなかうまくはいかないのですが。
2005年11月06日
ちょっとビックリです
アルーリングボイスの進歩の速さにはちょっとビックリです。今日、ファンタジーSを勝って4連勝となったわけですが、その内容が全部違うのがこの馬の非凡なところ。もちろん、こちらがいろいろなことを試しながら乗っているわけですが、それを勝利という最高の答案を出し続けて進んできているのですから、大した馬です。今日はせっかく内枠を引いたので、馬群をさばきながら外に持ち出す課題に挑戦したわけですが、ご覧の通り完璧でした。直線に向いてからの反応が抜群で、伸び脚も文句なし。これなら距離が伸びる最後のG1でも楽しめそうです。これは馬の賢さももちろんですが、スタッフの努力によって1戦ごとに体調が良化していることが大きいですね。
2005年11月04日
G1レース10勝目でおしまいというわけにいきません
昨日はタイムパラドックスでJBCクラシックを勝ちました。関西圏で初めて行われた地方競馬のビッグイベントということで、名古屋競馬場は多くのファンにいらしていただきました。そのなかで、タイムパラドックスが貫禄十分の走り。返し馬のときから最高にいい感じでしたし、ゲートがやり直しになっても、まったく動じませんでした。ただ、あのアクシデントの影響で、グリーンチャンネルの中継が途中で切れてしまったというのは非常に残念でした。なんとかならなかったものでしょうか。
個人的には、あの勝利で今年のG1レースを10勝目。上出来と言うしかない数字ですが、これでおしまいというわけにもいきません。このあともベストを尽くすつもりです。
2005年11月02日
レース以上に緊張したのは初めてでした
天皇賞は痛恨の出遅れ。タップダンスシチーの出方次第ではストーミーカフェの逃げもありえると思っていましたし、間違ってもハイペースになることはないなと読んでいましたから、ボクも迷いなく前で戦うつもりでいました。それが、ゲートが開く寸前にチャカチャカしてしまって、タイミングが合わずでした。戦わずして負けてしまった感じで、気分は不完全燃焼。ミキオさん(松永幹夫騎手)の、馬上からの一礼があまりにもカッコよかっただけに、それを見てため息が出る思いでした。
レース前に天皇陛下をお出迎えする名誉ある役目をいただき、そのうえ陛下には6、7年前に馬事公苑でお会いいただけたことまでおっしゃっていただき、感激しました。レース以上に緊張したというのは初めての経験でしたが、そのときもミキオさんは堂々としていました。さすがは関西の騎手会長で、騎乗内容も完璧でした。天覧競馬でボクもあんなふうに乗りたかったと思います。
ディープインパクトの次走が有馬記念に決まりました。いったいどれほどの盛り上がりになるのか見当もつきませんが、ボクはボクの仕事を全うするだけです。そうです。最強の古馬相手でも譲れません。

