| 木場健蔵●文 text by Kenzo Koba アフロ●写真 photo by AFLO |
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| 第24号(2006年2月17日) | ||
チャンスを活かしたい高原〜三つ巴のリーグ2位争い
ただ、ムペンザの放出、ファン・デル・ファールトの戦線離脱などもあり、高原の移籍は新戦力の獲得がない限り不可能で、一時期、HSVはケルンのドイツ代表FWポドルスキー獲得にも動いたが失敗、移籍期限ギリギリに、アイウトンを獲得したにとどまった。ドル監督は高原に対して、今後は起用法を明瞭にするという詫びを述べ、結局高原は残留。 そして、後期リーグ初戦のニュルンベルク戦では高原とアイウトンのツートップの布陣となったが、この試合から現在まで高原にゴールはなく、アイウトンは移籍3戦目で顎を骨折する負傷、戦列復帰には6週間ほどかかると言われている。このアイウトンの負傷で、高原の出場機会はさらに増えることになるわけで、レベルの低いクラブで出場機会を多く得るより、ハイレベルのクラブで研鑽を積む機会を得たことは、願ってもないことだろう。 その高原、マインツ戦ではバランスを崩しながらもボールに足を合わせ、ゴールを決めたが、これはキーパーチャージをとられて、幻のゴールに。しかし、存在をアピールするには十分だったようで、テレビも再三そのシーンを報じていた。日本代表のFWのポジション争いでリードするためにも、ゴールシーンに期待したい。 一方、首位を独走するバイエルンは、ドイツ代表MFバラックの海外ビッグクラブへの移籍が大きく報じられ、マンチェスター・ユナイテッド、ユヴェントス、さらにインテル、レアル・マドリードと、バラック獲得をめぐる駆け引きはエスカレート。だが、何も結論は出ずに移籍期限となり、「バラックが移籍することは確実だ。ジダンが今季限りでレアル・マドリードを去るということであれば、バラックはその後釜としてレアルに移籍する可能性がある。だが、バラックではジダンの足元にも及ばない。彼はヘディングが一流というだけの選手だ」というコメントまでしていたマガト監督も、バラック移籍に関していつまでも結論が出ずに、クラブが振り回されていることに苛立ちを隠せないでいた。 そんな監督の批判に反発するかのように、バラックは後期リーグ戦では「足」でゴールを決めている。それでもマガト監督は、バラックが移籍することを前提にして来季の構想を練っているはずであり、「バラックが去っても、新たに選手を獲得せずに、現在のメンバーからバラックのポジションに最適な選手を代わりに置くことは十分可能」と発言している。もっとも、マガト監督にとってはCLとリーグ戦、カップ戦を着実に戦うことが重要で、去る者は追わず、というスタンスだろう。バラックはバイエルンとW杯後の夏に契約が切れる。移籍先クラブに希望する金額を要求するためには、W杯での活躍次第ということだ。 そして、最後まで目が離せそうにないのがリーグの2位、3位争い。HSV、ブレーメン、シャルケがわずかな勝ち点差でCL出場権をかけて争っている。 対ドルトムント、ボルシアMG戦でともに無得点引き分けに終わっているシャルケは、ホームで苦手とするレヴァークーゼンに7対4の大量得点で勝利、664分間ゴールの無かったFWクラニーが相手GKのミスにも助けられ、久々に得点、スランプを抜け出した。 またクローゼの負傷欠場で攻めに精彩を欠いたブレーメンは、2部降格はほぼ決まりといわれている最下位のカイザースラウテルンに0対2でまさかの敗北。HSVと同様、打倒バイエルンに闘志を燃やすブレーメンだが、この屈辱的な敗北で、こちらも優勝戦線から遠のいた。 ブンデスリーガに限らず、どこのクラブでもそうだが、主力選手が不調もしくは負傷などで戦列を離れると、成績に直接悪影響が出る。しかし、バイエルンは選手の質と層の厚さでそれを感じさせず、控え選手のレベルは他のクラブのスタメンと同じレベルに近い。もちろん、これだけの選手を確保するには資金的にゆとりがなければできないわけだが、たとえばテレビの放映権料をとってみても、昨季リーグ優勝したバイエルンには2730万ユーロのプレミア賞金が入ってきているのだから、当然といえば当然だろう。 バイエルン戦に異常な闘志を燃やすアイウトンの復活が待たれるHSV、そしてクラニーやアサモアの活躍で復調の兆しが見えるシャルケ、クローゼが戦線に復帰すれば流れも変わると思われるブレーメン。この3つのクラブにバイエルンの独走をストップしてもらわねば、リーグ戦の盛り上がりもいまひとつのまま。ワールドカップの前に、ひと波乱起こってほしいところだが……。 |








