福岡$50,000
博多の森テニス公園
〒816‐0052福岡市博多区東平尾公園1-1-1
大会要項はここ
5/5-5/11
3回戦、完璧なテニスでクルム伊達公子を破った中村藍子。
優勝は中村かと思われたがその中村を準決勝で米村知子が破り決勝へ進出した。
決勝の対戦相手はカンガルー・カップで伊達を破ったタナスガン。
タナスガン、米村知子が場内アナウンスと共に入場。
二人を紹介する。
「先週のカンガルー・カップで見事クルム伊達公子を破り優勝の
タナスガン87位
(これは2週間前のランキングで、現在は78位)、
対するは昨日中村藍子を破り決勝進出の
米村知子 415位
(現在383位)。」
それぞれのランキングが読み上げられたとき会場からざわつきが起る。
「えっ? そんなにランキングが違うなら、勝負にならないんじゃないの?」
というざわつき。
しかしクルム伊達に発奮された米村知子は
何度も自分に負けそうになりながらも勝利を掴んだ。
それは伊達の戦う姿を通して学んだ勝利への意欲だった。
伊達の姿が消えると共に新聞、TVも報道しなくなってしまった決勝戦をレポートする。
特別レポート 内田 暁
<<準決勝>>
◎米村知子 61,26,76(8) ●2)T.Tanasugarn(THA)
アナウンス時に、両者のランキングの違いにより引き起こされた、ざわめき。
だがいざ試合が始まると、会場は全く別の意味でざわめきだす。
米村は、まずラブゲームでキープすると、続く第二ゲームを簡単にブレーク。
疲れと肩の怪我を抱えたタナスガンが精彩を欠いた感もいなめないが、その後もスイスイとポイントを取り、第一セットを6−1で奪取した。
外から見れば、実に楽にセットを取った米村。
だが、コートに立っている本人の感触は違っていた。
「タナスガンは、出だしは良くないけれど、徐々にリズムを上げてくる選手。
スコアは簡単でしたが、何かを仕掛けてくるようなプレッシャーは感じていた」
この米村の予感は、第二セットで現実のものとなる。
米村のストロークのタイミングをつかんだか、
タナスガンは速いタイミングでボールを深く返し、米村を振り回しだす。
米村にもややミスが増えだし、
このセットは6−2でタナスガン。
試合は、ファイナルセットへと突入した。
ファイナルセットは、ガップリ四つに組んだ五分の展開。
序盤は、何度もデュースにもつれ込みながらも、お互いにサービスゲームをキープしあう。
そうして、会場の誰もが、「そろそろ、お互いに勝負をかけるのでは」と予感した4−4の場面から、
実際に試合は大きく動き出す。
タナスガンのサービスゲームとなったこの第9ゲームで、
米村は常に先に先に攻撃をしかけ、デュースの末にブレークに成功。
5−4、米村のサービング・フォー・ザ・マッチを迎える。
だがこのゲーム、米村はファーストサーブが中々入らない。
「勝ちビビリで、腕が触れていませんでした」
と本人が白状する通り、
勝ちを意識した米村の動きが硬くなったのは明らか。
この心の揺らぎを、ベテランのタナスガンが見逃してくれるはずもなく、
米村はあっけなくこのゲームを落としてしまう。
だが、昨日も中村との死闘を征した米村の心は、ここで折れることはなかった。
続くゲームを米村はまたもやブレーク。
6−5で、再びサービング・フォー・ザ・マッチのチャンスが訪れた。
ここで米村は3度のマッチポイントを握るが、その度にタナスガンは、
「この日最高のショット」と思われるウィナーを決めて蘇る。
また、デュースに入ったところで米村は転倒して手を地面についてしまったが、
その影響で手がしびれ、まともにサーブが打てなくなってしまう。
このアクシデントはダブルフォルトを引き起こし、このゲームをタナスガンがブレーク。
こうして優勝の行方は、タイブレークに委ねられることになる。
タイブレークも第三セット同様、両者の意地のぶつかりの中で流れは二転三転し、
「勝利」がネットの上で右往左往しているような展開に。
タナスガンは底力を見せ、6−4と先にマッチポイントを握る。
だがここでは、米村が自らのサーブをキープ、
このポイントを含め米村は3ポイント連取で7−6と逆点、
そして自分のサーブという大きなチャンスを掴む。
が、ここでまたもやタナスガンが、起死回生のフォアをダウンザラインに叩き込み7−7。
次のポイントでは、米村がウィナーを狙い打ちバックハンドを打ち込むが、
これが僅かにロングとなり、8−7で、今度はタナスガンのマッチポイント。
ここでは長いラリーとなるが、コードボールで球速が変わるアクシンデントにも対応した米村の粘り勝ちで、8−8のイーブンに。
続くポイントは、タナスガンの狙い済ましたフォアのダウンザラインが、数センチワイドに!
9−8で、五度目の米村のマッチポイント。
しかも、自分のサーブだ。
ここでサーブをしっかり入れた米村は、息詰まるラリー戦後、
勝負をかけるフォアのダウンザラインを打ち込んだ。
タナスガンは辛うじて返すが、浮いたボールは、米村サイドのベースラインの遥か後方に、力なく落ちる。
この瞬間、米村は両手を高々と突き上げて、その場で数回、飛び跳ねた。
それにしても今大会の米村は、
昨日の中村戦、そして決勝のタナスガン戦と、体力的にも精神的に痺れる試合を、ことごとく制してきた。
今日も、試合を決めるチャンスを何度も逃したが、それでも
「相手もサーブの威力が落ちている。まだチャンスはある」
と、最後まで気持ちを切らすことなく、自らを鼓舞し続けていた。
「そのメンタル・タフネスは、どこから来たのか?」
そんな素朴な質問に、25歳の米村は即答した。
「私の場合は、やっぱり伊達さんの影響が大きいです。
あれだけ伊達さんが頑張っているんだから、
日本人が優勝しなくてはいけない、という気にさせられました」。
この大会はベスト8に日本人プレイヤーが6人も残った。
ダブルスでも日本人プレイヤー達が活躍していた。
クルム伊達公子が復帰時に語った
「日本人選手の刺激になれば」という願いは、
日本人プレイヤー達に伝わり、
米村知子がそれを実践してくれた。
彼女達の戦う姿を見た観客の多くは感動して戦いに大きな拍手をいつまでも送っていた。
<<ダブルス決勝>>
◎3)M.South(GBR)/N.Thyssen(NED) 46,63,14-12 ●加藤茉弥/J.Moriarty(AUS)
(写真 てらおよしのぶ)
今週は久留米
クルム伊達公子のシングルスは水曜日の予定だ
久留米$50,000
大会要項はここ
新宝満川地区テニスコート
〒830-0002 福岡県久留米市高野2-15-2
5/12-18
クルム伊達公子の試合は入場整理券が必要です。
[テニスジャパン:2008/05/12 06:12]
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