
Metis
11日の「母の日」を前に、広島出身の女性歌手、Metis(メティス)(24)が歌う「母賛歌(ははさんか)」が胸を打つと評判だ。
インディーズでシンガー・ソングライターとしてレゲエを歌って頭角を現し、メジャーデビュー2年目。がん闘病中で被爆二世の母に感謝の気持ちをこめ、持ち前のソウルフルな声で歌いあげる。
Metisが語る。「ある日、河原で夕日が川面に映すオレンジ色の光が母の温かさに見えて、1時間で詞と曲が浮かびました」
3歳で両親が離婚、化粧品会社で働く母が女手一つで育ててくれた。歌手の道も母と二人三脚で歩んできた。「ホイットニー・ヒューストンやボビー・ブラウンの歌詞をカタカナでメモに起こして、全部歌えたときは“ヤッター”って母と喜び合いました」
17歳のとき母を乳がんが襲った。
「右の胸を摘出したんですが肺に転移して再発を繰り返した。手術が終わり管だらけの母の姿を見たとき“私がどうにかするしかないんだ。逃げられない”って思いました」
5年前には歌手デビューに向け、母も仕事場を移して親子で上京。しかし、病状は悪化していた。つらい抗がん剤治療にも母は「あんたは、向こうで座ってらっしゃい」と気丈に振る舞った。病は心臓をも襲った。一時は命の危険にさらされたが、今は持ち直している。
「両肺にあったがん細胞が消えたんです。母は“娘さんの音楽を聴いて、笑って、楽しんで。それが良かった”と言われています」
医師も驚くハッピー・ボイスが何よりの贈り物だ。
[夕刊フジ:2008/05/09 17:28]
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