新球団「楽天」と合併球団「オリックス」がどのような指名をするのか注目された今年のドラフトだが、ともに少数精鋭の指名となった。高校生の指名はなく、即戦力としての社会人・大学生をそれぞれ6人、5人補強することとなった。一方、自由獲得枠で13人の入団が内定する中、パの上位3球団は枠を使用しなかった。日本ハムは注目のダルビッシュ(東北)を1巡目単独指名、投手というより打力で評価の高い江川(宇治山田商)はダイエー、西武はMAX147キロ涌井を指名するなど、将来性を見据えたドラフトとなった。
セに目を向けると、中日の12人という指名が目に付く。さらに高校生はゼロで、「連覇を狙うべく」このドラフトにも落合流が現れた格好だ。自由枠2つを使用した巨人、ヤクルトは少数指名で落ち着いた。阪神は10人の大量指名、注目の15歳右腕辻本を8巡目指名、将来性に期待がかかる。広島は指名した7人全員が投手という異色のドラフト、即戦力大学生投手2人を自由獲得枠で獲得していた横浜は9巡目で松家(東大)を指名、最下位脱出へ向けて投手・野手のバランスの良いドラフトとなった。
全体的に見て大学生・社会人が目立つドラフトとなった。球界再編の流れから、チームとして「勝ち」を優先させるべく即戦力を期待してのことだろう。しかし、その中でパの上位3球団がそれぞれ高校生を1巡目指名したのは興味深い。それぞれのチームに方針がある。「勝ちチーム」はどちらになるのだろうか。
球界を巡るさまざまな問題が噴出した年に行われたこのドラフトは、今後にどのような影響を与えるのか。今年の指名者達の活躍を心から祈りたい。
[ニフティ:2004/11/17]
印象深い“抽選”が行われるのはドラフト1巡目に重複指名した場合のみ。自由獲得枠で骨抜きの感が否めない!?
◆自由獲得枠を使わなかった球団の場合(広島、ダイエー、西武)
自由獲得枠を使わなかった場合、ドラフト1巡目で入札、指名。重複した場合は抽選で、外れた場合は再度入札し、重複した場合は更に抽選となる。さらに3巡目に最下位球団(今回は広島)からウエーバー方式で指名できる。
◆自由獲得枠を1つ使った球団の場合(オリックス、中日、楽天)
自由枠を1つ使った場合は、ドラフト2巡目にウエーバー方式で指名。3巡目は指名不可。
◆自由獲得枠を2つ使い切った球団(横浜、ロッテ、阪神、巨人、ヤクルト)
自由獲得枠2つを使い切った場合はドラフト1〜3巡目まで指名ができない。4巡目以降は全球団が指名可能となるため、4巡目が逆ウエーバー(1位球団から、ただし今回は例外で楽天から)、5巡目がウエーバーとなる。指名選手は全体で120人まで。
自由獲得枠とは
大学・社会人の選手を1球団最大2人まで、自由競争で獲得できる制度。ただし使用する場合は、ドラフト枠の指名権に制限される。(1枠使用するとドラフトには3巡目から、2枠使用すると4巡目からの参加となる。)そのため、高校生をドラフトの1巡目で獲得したい球団は、自由獲得枠の使用を避けざるを得ない。この制度で、高校生の実力No.1選手と大学・社会人の実力No.1選手を1度に獲得することは難しくなった。
ウェーバー方式とは
シーズン終了時の球団順位を参考にし、最下位の球団から順に選手を指名する方式。指名は即ち独占交渉権獲得を意味し、他球団との競合(抽選)は起こらない。